二重埋没法の挙筋法と瞼板法の違い
- 2023年3月27日
- 美容外科
二重埋没法の手術では、解剖学的に糸をかける位置の違いから、「挙筋法」と「瞼板法」と言われる二つの手術法が存在します(上図参照)。どちらの手術法にもメリットとデメリットが有りますが、二重の手術を多くやってきた結果、「挙筋法」の方が、「瞼板法」よりもメリットが勝ると僕は考えています。たまに、二重埋没法の手術時のカウンセリングで患者様から質問されるので、お答えしたいと思います。
【挙筋法のメリットとデメリット】
☞(メリット)
- 瞼板法に比べて、麻酔液の量を減らすことが可能です。術後の腫れがその分、抑えられるためダウンタイムが少し短くなります。
- 瞼板法に比べて、眼球に直接、糸が触れるリスクを抑えられます。結果的に目がゴロゴロする、眼球が傷つくリスクを抑えられます。
- 糸を抜去したいときに、挙筋法の方が抜去しやすいです(瞼板法は眼球と糸が触れないようにしっかり糸を留めることが多いため、糸玉が奥に入りやすいため)。
☞(デメリット)
- 瞼板法に比べて、手術手技が若干ですが、高度になります(挙筋の方が瞼板よりも瞼の奥に存在するため:上図参照)。経験が重要になる手術法です。
上記の様な違いが有ります。僕は挙筋法でも瞼板法でもどちらでも手術を行いますが、患者様の、とくだんの希望がない場合は、挙筋法で行いたいと考えています。
※二重埋没法の手術は、切開法から比べるとダウンタイムは短めですが、それでもダウンタイムが無いわけではありませんので、必ずダウンタイムの取れるときに手術されることをお勧めします。
■参照
図:スキル美容外科手術アトラス 眼瞼 第2版 p2